ぶたのひとり言

趣味のことなどいろいろ書いたりです。 この日記も整理中なので内容とか表現を変えるかもです。

幕末太陽傳

今年はじめの映画はテアトル新宿にて『幕末太陽傳』を見ました。
カラーのポスターから面白そうだなと思って見たのですが実際は白黒の
デジタルリマスター版。

昔の日本映画や落語はまったくうといのですが川島雄三監督の傑作で品
川の遊郭を舞台に落語の『居残り佐平次』『品川心中』『三枚起請
『お見立て』などをもとにしたドタバタコメディです。
フランキー堺が主役の佐平次で、女郎に南田洋子左幸子高杉晋作
石原裕次郎その他日活のオールスターでちょっとした役にも当時の有名
な人たちが名を連ねています。
(私は小林旭岡田真澄菅井きんくらいしか分からないのですが)

始めは現代の品川のシーン(といっても1957年当時ということですが)
から始まって最後も現代のシーンで終わるはずだったという逸話があっ
たりするようです。
(詳細はWIKIなどに書いてあります。)

私がちょっと感心したのがセットがとてもよく出来ていて、写真や、絵
でみるような幕末当時の江戸の感じがよくでていて、遊郭の中などもと
ても立体的に出来ていてお調子者の佐平次や遊女などの動きがとても生
き生きして見えます。

ちょっと残念なのが古い映画にありがちなのですが少々台詞が聞き取り
づらいところ。

しかしながら佐平次のこりないやつぶりというか、ずうずうしさや生命
力がすがすがしく、変わりゆく世の中や死を感じさせる自分の病気にさ
えへこたれないぞという力強さがまさに明るい太陽のようで年明けにふ
さわしい作品でした。