ぶたのひとり言

趣味のことなどいろいろ書いたりです。 この日記も整理中なので内容とか表現を変えるかもです。

死ぬまでにしたい10のこと

監督はイザベル・コイシュ。
『エレジー』『パリ、ジュテーム』(いずれも未見)
の人です。
製作総指揮にペドロ・アルモドバルの名前があります。
主演のサラ・ポーリーは9歳のときに「バロン」主演しています。
(これも未見)


若いうちに子供ができ、母親の家の庭のトレーラーハウスに
失業中の夫と住む23歳のアンは
平凡な人生ながら仕事と育児に追われ暮らしていました。
そんな時に、がんに侵されていることが分かり、
余命が2ケ月だと宣告されます。
こ難しい悩みも持たず、こんなものだと思っていた
人生がこんなに儚いものだと知ったときに、
死ぬまでにしたいことを書き貯めて人知れず、
実行していくのでした。


まさにタイトル通りの内容でそのままです。
感動するというより、考えさせられる映画でした。
(自分はどうするべきか)


彼女の周りの人間も平凡で普段は高尚なことなど
考えることなどない人たちです。
彼女の抱える苦しみなど想像もつかないようです。
(病気になる前の彼女もそういう人間の一人でした)
しかし死を目前にして、悟ったかのような、彼女は、
自分の運命を受け入れ、
そしてそういった平凡な人たちや残されたものに
暖かい愛情を持ったメッセージを残すのでした。


周りの人からみれば、きっと生きているときに何も言わず
逝ってしまった彼女に対して恨みを感じたりすることもあるでしょう。


でも彼女の立場になると、分かるような気がします。
死とはもともと孤独なもの。
自分がいなくなることで、世の中が大きく変わるわけでもない。
どんな慰めの言葉も、救いにはならないということや、
言ってしまったら心がくじけてしまいそうだと思っていたのでは
ないでしょうか?


原題の『MY LIFE WITHOUT ME』のほうがよかったのでは
とちょっと思いました。